高血圧ガイドライン変更後の日常診察
7月のブログでもお知らせしましたが、今年は高血圧ガイドラインの変更があり、
75歳以上の方は、家庭血圧145/85mmHg→135/85mmHg以下へ
75歳未満の方は、家庭血圧135/85mmHg→125/75mmHg以下へ
それぞれ10mmHg降圧目標が引き下げられました。
(他にも、糖尿病・慢性腎不全・脳卒中・虚血性心疾患の方も125/75mmHg以下です)
しっかりと上記まで血圧を下げた方が、心臓・脳血管疾患の発症や死亡率を下げることが示されたためです。
実際に日々の診療にあたる中で、去年までは140mmHg前後であった場合、
もう少し降圧剤はそのままで様子をみましょう、というケースもありましたが
今回の改定により降圧剤の変更・増量を行うことが増えてきました。
(当院では、なるべく配合剤のジェネリックを用い、薬の数と薬剤費が増えないように投薬を行っております)
もちろん、減塩や禁煙、有酸素運動(ウォーキング)や肥満改善などはとても大事ですが、
きちんとガイドラインで示された降圧目標に向けて、
治療を行う医療者側も適切な降圧剤の使用を行っていくことも重要になってきます。
高血圧のガイドラインを遵守しつつ、それぞれの患者さんの病状・合併症にあわせて
治療を行っていきたいと思います。